「また海外手数料が上がった」——2026年、クレジットカードの海外事務手数料の値上げが相次いでいる。三菱UFJニコス系カードが11月改定を発表するなど、現在使っているカードのコストが静かに膨らんでいる状況だ。
海外旅行や出張で年間50万円のクレカ決済をすれば、手数料1%の差だけで5,000円変わる。この記事では、値上げするカードの一覧と、手数料負担を最小化する具体的な対策を解説する。
2026年に海外手数料が値上がりするカード
2026年に判明している主な値上げは以下のとおりだ。
| カード会社 | 改定前 | 改定後 | 適用時期 |
|---|---|---|---|
| 三菱UFJニコス(Visa/Mastercard) | 2.20% | 4.50% | 2026年11月以降 |
| 三菱UFJニコス(JCB) | 2.16% | 4.34% | 2026年11月以降 |
| 三菱UFJニコス(AmEx) | 2.20% | 4.30% | 2026年11月以降 |
三菱UFJニコスが発行するカードには、MUFGカード、DCカード、NICOSカードなどが含まれる。現在これらを海外メインカードとして使っている場合、11月以降は手数料が約2倍になる計算だ。
なお、PayPayカードも2026年に改悪を実施しており、PayPayカード改悪2026の詳細はこちらで確認できる。
海外手数料の計算方法と実際の負担額
クレジットカードの海外利用時に発生する手数料は「海外事務手数料」と呼ばれ、決済額に対して一定の割合で課される。計算式はシンプルだ。
実際の請求額 = 現地通貨建て金額 × 国際ブランドの基準レート × (1 + 海外事務手数料率)
たとえば1,000ドルの決済で、1ドル=155円のレートを使うと:
- 手数料1.6%のカード:155,000円 × 1.016 = 157,480円
- 手数料4.5%のカード:155,000円 × 1.045 = 161,975円
1回の決済で約4,500円の差が生じる。年間を通じて海外決済が多いほど、この差は無視できない金額になる。
手数料を最小化する3つの方法
①手数料が低いカードに切り替える
最も根本的な対策は、海外手数料が低いカードをメインに使うことだ。後述するが、1.6%台のカードが複数存在する。改悪を機に海外専用カードを見直す好機だ。
②現地通貨決済を必ず選択する
海外での決済時、端末に「円払いか現地通貨払いか」を選択する画面が出ることがある(DCC:動的通貨変換)。必ず現地通貨を選ぶこと。円払いを選ぶと、店舗側の換算レートが適用されて二重にコストがかかる。
③海外専用プリペイドカードやデビットカードを併用する
ソニー銀行の「Sony Bank WALLET」やWISEのデビットカードは、海外手数料が実質ゼロに近い。現金替わりに使える少額決済をこちらに振り向けるだけで、年間のコストを大幅に下げられる。
海外手数料が安いクレジットカード比較(2026年)
改悪が続く中でも、手数料が据え置きのカードや低率のカードは存在する。
| カード名 | 海外手数料 | 年会費 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| イオンカード(Visa/MC/JCB) | 1.60% | 永年無料 | コスト最優先ならこれ |
| JCBプロパーカード(一般) | 1.60% | 1,375円(税込) | JCB独自優待あり |
| 楽天カード | 1.63% | 永年無料 | 楽天ポイント還元と併用可 |
| 三井住友カード(NL) | 2.20% | 永年無料 | タッチ決済で国内還元高 |
旅行特典(ラウンジ・保険・マイル)も含めて総合的に選ぶなら、旅行向けクレジットカードおすすめ比較ランキング2026を参照してほしい。手数料だけでなく、ポイント還元率や付帯保険も加味した選び方を詳しく解説している。
改悪が続く理由と今後の見通し
海外手数料の値上げ背景には、国際ブランド(Visa・Mastercard等)の加盟店手数料引き上げがある。カード会社側のコスト増を利用者に転嫁する動きが、特に2025〜2026年にかけて加速した。
今後も同様の改悪が続く可能性は高い。手数料を「固定コスト」として許容するよりも、定期的にカードの条件を見直す習慣が重要だ。マリオットアメックスのように年会費・特典も同時に改定されるケースもあり、マリオットボンヴォイアメックス改悪2026の対策も参考にしてほしい。
また、海外旅行でのカードリスク全般については旅とお金のリスク完全ガイドでまとめているので、あわせて確認しておくと安心だ。
よくある質問
- Q. 海外手数料はどのタイミングで引き落とされますか?
- A. 国内のクレカ決済と同様に、利用月の翌月〜翌々月の引き落とし日にまとめて請求される。ただし換算レートは利用日時点のレートが適用される。
- Q. 年会費無料のカードで手数料1.6%は本当に存在しますか?
- A. イオンカードは年会費永年無料で海外手数料1.60%が適用される。旅行特典は限定的だが、コスト最小化を優先するなら有力な選択肢だ。
- Q. 海外ATMでの現金引き出し手数料も値上がりしていますか?
- A. 海外キャッシングはまた別の手数料体系(利息+ATM手数料)が適用される。改悪の中心はショッピング手数料であるため、キャッシングは個別に確認が必要だ。