プライオリティ・パスの会員カード(プラスチック型)は、2026年7月31日(金)をもって利用終了しました。まだお手元のカードのままの方は、今すぐデジタル会員証への移行手続きを済ませてください。
ポイントは、カードに印字された有効期限は関係ないという点です。2027年や2028年まで期限が残っていても、7月31日を過ぎた時点でラウンジでは通用しなくなっています。
しかも移行には「先に申し込むと、その瞬間に手元のカードが失効する」という順番の落とし穴があります。まだ移行が済んでおらず直近の渡航予定がある方は、この記事の「対策2」を必ず読んでから手続きしてください。また出光カード保有者は、2026年8月3日(月)18時をもってデジタル会員証の無料利用回数が年30回→年5回に変更されたため、あわせてご確認ください。
※本記事は2026年8月2日時点の情報に更新済みです(各社公式発表に基づく)。カード型会員証の取扱終了・出光カードの年5回変更はいずれも実施済みです。条件は変更される可能性があるため、お手続き前に必ずご自身のカード発行会社の公式案内をご確認ください。
何が変わったのか:カード型会員証の「完全終了」
出光カードの公式発表(2026年6月1日)
出光クレジットは2026年6月1日、対象カードに付帯するプライオリティ・パスについて、以下の2点の変更を公式に告知しました。
| 変更項目 | 内容 | 実施日 |
|---|---|---|
| カード型会員証の取扱終了 | 有効期限にかかわらず利用不可に | 2026年7月31日(金)23:00頃【実施済み】 |
| デジタル会員証の無料利用上限 | 年30回 → 年5回 | 2026年8月3日(月)18:00頃【まもなく実施】 |
対象カード
- apollostation PLATINUM BUSINESS
- apollostation THE PLATINUM セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カード
注目すべきは、当初の案内では「2026年10月31日まで」とされていたカード型の取扱終了が、3か月前倒しされて7月31日に変更された点です。以前の案内を見て「10月まで大丈夫」と記憶している方は、認識を更新する必要があります。
(出典:出光カード「「プライオリティ・パス」のサービス変更に関するご案内」2026年6月1日)
実は数年がかりで進んでいた「プラスチック廃止」の波
カード型会員証の廃止は出光カード固有の話ではありません。日本の主要発行会社は、2024年から順次デジタル化を進めてきました。
| 発行会社 | カード型の取扱終了時期 |
|---|---|
| 三菱UFJニコス | 2025年1月31日 |
| 楽天カード | 2025年2月28日 |
| クレディセゾン | 2025年12月1日 |
| 出光クレジット | 2026年7月31日 |
つまり出光カードは最後発のグループであり、今回の期限をもって、国内主要カードのプライオリティ・パスは事実上すべてデジタル会員証(プライオリティ・パス アプリ)に統一されることになります。
(出典:三菱UFJニコス 2024年10月1日付お知らせ/楽天カード 2025年1月15日付お知らせ/クレディセゾン 2025年10月17日付お知らせ)
影響を受けるのはどんな人か
ケース1:カードの有効期限がまだ先の人(最も見落としやすい)
最も注意が必要な層です。出光カードの案内では、有効期限が2026年8月1日以降の会員カードを持っている場合、カード券面の期限に関係なく2026年7月31日までの利用と明記されています。
「まだ1年以上あるから大丈夫」と財布に入れっぱなしにしていると、8月の渡航先で入室を断られることになります。
一方、有効期限が2026年7月31日以前のカードは、券面記載の期限までは従来どおり使えます。
ケース2:スマホの運用に不安がある人
デジタル会員証は、スマートフォンにアプリをインストールし、ログインしてQRコードを表示する方式です。そのため、次のような方は事前準備が必要です。
- 海外でスマホの電池切れ・故障が起きた場合の代替手段がない
- 機種変更を控えており、アプリの引き継ぎ手順が不明
- そもそも公式アプリのダウンロード環境が整っていない
紙やプラスチックのバックアップが効かない仕組みになったため、モバイルバッテリーの携行は実務上ほぼ必須と考えたほうがよいでしょう。
ケース3:2026年8月に海外渡航予定がある人
7月31日〜8月3日は、「カード型終了」と「無料回数の年5回への変更」が数日差で連続する、いわば端境期でした。この期間中に渡航した(する)方は、移行手続きのタイミングに特に注意が必要です。
今すぐやるべき3つの対策
対策1:まだ移行していない方は今すぐデジタル会員証を申し込む
手続きの大まかな流れは各社共通で、以下の4ステップです。
- カード会社の会員サイト(Netアンサー/セゾンPortal/楽天e-NAVI等)にログイン
- プライオリティ・パス申込ページで招待コードを取得
- プライオリティ・パス登録専用ページで会員情報を入力(入力は英語)
- 「プライオリティ・パス」アプリをダウンロードし、作成したIDでログイン
デジタル会員証は即時発行されるため、従来のように到着まで1週間待つ必要はありません。旅行当日でも申し込めます。手元のカード型はすでに使用不可のため、未移行の方は空港で慌てないよう出発前に済ませておきましょう。
なお、プライオリティ・パス番号の引き継ぎはできません。新しい番号が発番される点も押さえておきましょう(クレディセゾンFAQより)。
対策2:申し込む「順番」に注意する(最大の落とし穴)
ここが本記事で最も重要な部分です。
デジタル会員証を申し込んだ時点で、手元のカード型会員証は有効期限内であっても即座に使えなくなります。両方を併用することはできません。
したがって、次のような判断が必要になります。
| 状況 | 推奨される順番 |
|---|---|
| 7月中に渡航予定がある | 渡航から帰国後にデジタル移行を申請(ただし7月31日まで) |
| 8月以降に渡航予定 | 今すぐ移行申請。空港で慌てるリスクを排除 |
| 直近の渡航予定なし | 今すぐ移行申請。期限を忘れるリスクのほうが大きい |
7月下旬に出発して8月に帰国する行程の場合、出発前に移行を済ませておくのが無難です。旅行中の7月31日を跨いだ瞬間に、カード型が失効するためです。
対策3:出光カード保有者は「年5回」への変更に注意する
出光カードの2つのプラチナカードをお持ちの場合、2026年8月3日(月)18時(実施済み)から無料利用回数が年30回 → 年5回に変わります(本記事更新時点で実施済みまたは実施直前)。6回目以降は1回あたりUS$35(同伴者料金と同額)の自己負担です。
年間6回以上ラウンジを使っていた方にとっては、実質的な価値が大きく下がる変更といえます。カウント期間は2026年8月3日を起算日とする1年間で、それまでの利用回数はいったんリセットされます。
この改悪の詳細と代替カードの選択肢は、出光カード「プライオリティ・パス」改悪2026年8月3日の解説記事で詳しく整理しています。
年会費と利用回数の損益分岐点から冷静に判断したい方は、空港ラウンジ年会費比較2026もあわせてご覧ください。
デジタル移行後に知っておきたい実務ポイント
利用時に必要なもの
ラウンジ入室時は、アプリのQRコード+当日の航空券または搭乗券の提示が必要です。カード型の時代よりも提示物が増えるわけではありませんが、アプリ起動に時間がかかることがあるため、保安検査通過後に事前に立ち上げておくとスムーズです。
家族カード・同伴者の扱い
出光カードの案内では、家族カード・追加カードの条件、同伴者料金(US$35)はいずれも変更なしとされています。ただし同伴者料金は米ドル建てのため、円換算レート+事務手数料が上乗せされる点は理解しておきましょう。
発行会社ごとに「使える施設」が異なる
見落とされがちですが、デジタル会員証で利用できる施設の範囲は発行会社によって差があります。たとえば三菱UFJニコスは、デジタル会員証では国内外の空港ラウンジのみが対象で、飲食店等は利用できないと明記しています。一方、クレディセゾンはデジタル会員証でもレストラン特典を利用できるとしています。
「他社の記事に書いてあったから自分も使えるはず」という判断は避け、必ず自分のカード発行会社の案内を確認してください。入室を断られた場合の具体的な対処法は、空港ラウンジ入場拒否・トラブル完全対処法2026にまとめています。
よくある質問
Q1. カードに書かれた有効期限が2028年です。それでも7月31日で使えなくなりますか?
出光カードの公式案内では、有効期限が2026年8月1日以降のカードは、期限にかかわらず2026年7月31日までの利用とされていました(すでに終了済み)。券面の期限は根拠になりません。まだデジタル会員証への移行が済んでいない場合は、今すぐ手続きしてください。
Q2. デジタル会員証を申し込んだら、カード型はいつまで使えますか?
申し込んだ時点で使えなくなります。併用はできないため、直近の渡航予定と照らして申込タイミングを決めてください。
Q3. これまでのプライオリティ・パス番号は引き継げますか?
引き継ぎはできません。新規に登録し直す形になります。
Q4. 出光カードの「年5回」は、いつからいつまでのカウントですか?
2026年8月3日を起算日とする1年間(2027年8月2日まで)です。それ以前の利用回数はリセットされ、あらためて5回から始まります。2026年8月3日以降に新規登録する場合は、発行日が起算日になります。
Q5. 年5回では足りません。無制限で使えるカードはありますか?
無料回数の条件はカードごとに異なり、また各社とも見直しを続けている領域です。特定カードへの乗り換えを一律におすすめすることはできませんが、現時点の各カードの条件と年会費を比較したうえで、ご自身の年間利用回数から判断されることをおすすめします。
まとめ
プライオリティ・パスのカード型会員証は、2026年7月31日をもって国内主要カードから姿を消しました。
- 券面の有効期限は無関係。8月1日以降は一律で使用不可
- 出光カードは当初案内の10月31日から3か月前倒しされた
- 申し込んだ瞬間にカード型が失効するため、渡航予定との順番調整が必須
- 出光カード保有者は、8月3日から無料回数が年30回→5回に変更される
- 使える施設の範囲は発行会社ごとに異なるため、必ず自社の公式案内を確認する
移行期限はすでに経過しています。まだカード型のままの方は、空港で入室できないトラブルを避けるため、渡航予定の有無にかかわらず今日中にデジタル会員証への移行を済ませてください。
なお、本記事は各社の公式発表を整理したものであり、特定のカードの取得・解約を推奨するものではありません。年会費や利用条件は、ご自身の渡航頻度と照らし合わせてご判断ください。
出典
- 出光カード「「プライオリティ・パス」のサービス変更に関するご案内」(2026年6月1日)
- クレディセゾン「デジタル会員証(プライオリティ・パス アプリ)のご登録方法について」(2025年10月17日)
- 三菱UFJニコス「海外空港ラウンジサービス「プライオリティ・パス」会員証発行形式および同伴者料金の変更等のお知らせ」(2024年10月1日)
- 楽天カード「付帯サービス「プライオリティ・パス」のデジタル会員証リリースのお知らせ」(2025年1月15日)
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の商品・サービスの申込を推奨するものではありません。ラウンジの利用条件・同伴者規定・営業時間は予告なく変更される場合があります。利用前に必ず各ラウンジ運営者およびカード会社の公式サイトで最新情報をご確認ください。掲載している数値・制度は2026年8月18日時点の情報です。